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立春目前、京都にも束の間温かな陽が射して来た。
去る1月29/30日に終了した公演モノオペラ〈邪宗門〉〜南蛮憧憬の彼岸へ〜、いま公演の後始末に明け暮れながら、その別世界の呪縛から一向に現世に帰還出来ず、余りに強烈な体験を言語化するのも中々困難で、綴る予定と書いた当ブログも更新出来ず・・・。 そんな芸術的PTSDの罹患者は一人作曲家だけかと思いきや、出演者+制作者+来場者からも同様の症状がちらほら。特に出演者+制作者からは、再演を望む悲痛な(?)声も次々届き、早くも今後の展開への行動を開始して下さる方も出始めた。 という訳で、ぼやぼや忘れて取り残されないうちに、遅ればせながら公演を巡る由無し事を綴っておくことにした。 先ずは今回、合計二時間を越える大作をたった一人で歌い語り叫び呟き呪い唱えて下さった吉川真澄氏の事を。 私が吉川さんの歌に初めて接したのは、2003年度松方音楽賞の受賞式典ガラコンサート。 私の長年の協同者である堤聡子氏が同じく大賞を受賞し、その式典とガラコンサートに招待してくれたのが、ご縁の始まり。 その時吉川さんが歌われたヴォルフのリートの、清新な詩情に溢れた歌声や舞台姿に、こういう人が日本語を歌うと、きっといいだろうな・・・と強く感じた。式典の後のパーティで二言三言交わしたのだが、その時に連絡先を訊かなかったのが長らく痛恨だった。 2008年2月、拙作ウラノマレビトが日本作曲家協議会主催、サントリーホール・ブルーローズでの二夜連続の出版記念演奏会「日本の作曲家2008」に採り上げられた時、翌日のプログラムに吉川さんの名前を見つけ、千載一遇のチャンスと終演後の楽屋に押し掛けた。今思えばさぞ不審なことだったろうが、それからさらに1年半を経過した2009年秋、念願叶って私の最初の本格的声楽作品=モノオペラ〈邪宗門〉への出演をお願いした、という訳。 最初に出演依頼をした時点では、まさかこれ程の大作になるとは作曲者自身も思っていなかった訳で、昨年9月にスコアを送り付けられた時の吉川さんの驚きと後悔と嘆息は、想像に余りある。 しかしリハーサルを経るに連れ、朗読Narration・朗唱Recitation・咒言Incantation・歌唱Lied・母音唱Vocaliseと千変万化する女声パートに見る見る魂が吹き込まれていき、京都・大阪両公演での本番は、その演奏の大変さを微塵も感じさせない、聴(観)衆の胸をうつ、素晴らしいものだった。 「平野クン、この曲歌いたいゆう人、私以外には当分あらわれへんで。」と笑いながら、「これ絶対再演しよなっ!」と事も無げに言い切る彼女・・・間違いなく〈邪宗門〉の呪縛に罹った、芸術的PTSD患者の一人に違いない。 そして、そもそも私と吉川さんとの縁を結び、本公演のピアノリハーサルまではコレペティ役、オーケストラリハーサル以降はピアノパートと、一人二役を務めてくれた堤聡子氏の事を。 彼女と私との本格的な協同は、2005年の委嘱ピアノ作品水底の星が最初。終始打ち続くポリリズムと殺人的な黒鍵+白鍵グリッサンドがこれでもかと多用された難曲を、同年9月7日モスクワ音楽院大ホールで世界初演、帰国直後の11日に松方ホールでの初リサイタルで日本初演と、過激なスケジュールからそれは始まった。 それ以降も、おそらく私が協同して来た演奏家の中で最も苛烈な緊張関係にあるのは、どう考えても間違いなく彼女。完全なる独立会計で出演料・委嘱料もやりとりする間柄なのだが、何故か世間からは仲睦まじく微笑ましい活動、というトンデモない誤解に晒され続ける、因果な立場。 今回もやはりリハーサルの裏方的役割から始まることになったが、本番では独唱を支えオーケストラを縁取り、時に主役に躍り出る重要なピアノパートを、ものの見事に展開してくれた。 今回の公演の成功、(指揮の佐藤氏、映像の前田氏を措いては)何よりもまずこのお二人の超人的な尽力によるものだった。 心からの感謝と敬意を、一番に送りたい。 前田さん、そして佐藤さん。 ©HIRANO Ichiro 2011
by uramarebito
| 2011-02-03 22:43
| 演奏会
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