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去る12月2日と3日、諸手船神事を求めて、島根半島は美保関町を訪れた。
諸手船神事は、記紀の「国譲り」神話に由来するともされる神事である。 ・・・高天原の使者タケミカヅチは、アマテラスとタカミムスビの命により出雲の稲佐の浜に降り立った。そこでタケミカヅチは、オオクニヌシに対し出雲の国の高天原への献上を迫る。判断に窮したオオクニヌシは、美保の岬で釣りをしている息子・コトシロヌシへと早船の使いを出し、意見を仰ぐ。コトシロヌシは出雲をアマテラスに献ずる事を進言しつつも、青柴垣にて入水し死する・・・ 以上が、いわゆる「国譲り」の顛末の一部である。 この内、オオクニヌシの早船の使いがコトシロヌシの元へと向かう場面が、諸手船神事として演じられ再現されている、という。 同じく「国譲り」に由来する青柴垣神事と並び、美保神社の最も重要な祭礼である。 この美保神社、なんとも不思議な社殿を持つ神社である。 拝殿はひとつであるにも関わらず、奥の本殿は二つに分かれ、向かって右にミホツヒメ(大御前)、向かって左にコトシロヌシ(ニ御前)を祀るのだ。 ミホツヒメは高天原のタカミムスビの姫で、出雲のオオクニヌシの后となるため遣わされた、と社伝はいう。 一方のコトシロヌシは、古事記等でオオクニヌシとカムヤタテヒメの間の子、とされる神。 つまり美保神社には、不思議な事に義理の母子が並び祀られている、ということになる。 当の「父」オオクニヌシはというと、浦外れの丘の上、「客人(マロウド)社」という別宮に祀られている。 ところで、出雲風土記に登場する神ミホススミが、記紀には何故か一切登場しない。 ミホススミの神は、オオクニヌシと越の国のヌナカワヒメの子とされ、風土記では美保の地の名の由来となっているにも関わらず・・・。 客人社の近くの地主社に祀られるものの、むしろミホススミこそ、この地に祀られるはずの神ではないのか・・・などと思いつつ、私は祭礼の時を迎えた。 12月2日、寒風吹き荒ぶ闇の中、わずかな松明の下で、諸手船神事の宵宮が行われた。 この前夜祭は、両祭神の鎮座する本殿へと、ひたすら神饌を運ぶことが中心となる、静かで厳かな行事である。 その全ての儀式が、向かって右の大御前、高天原から来た后ミホツヒメを上位として執り行われるのが、印象に残った。 翌3日、新嘗祭の後、諸手船神事が始まる。 宵祭とは打って変わって、二手に別れたカコ(漕ぎ手)達が、諸手船と呼ばれる刳船に9人づつ乗り込み、競漕するという激しい行事である。 神事のさなか、社殿の内外を観ると、祭神に由縁のある神宝が、鉾状の祭具に掛けられているのが眼についた。 大御前には、鏡を。 ニ御前には、剣を。 この激しくも美しい祭、一体何を象徴しているのだろう。 「国譲り」とは、言い換えれば出雲にとって、ある時代の終焉を意味する。 諸手船神事は、とある神々の黄昏を、静かに激しく伝えるものであることは確かだ。 もしかすると、大和による出雲の併合に際して、現実に行われた服属の儀礼が、祭式の中に封印されているのか。 消えたミホススミ、入水するコトシロヌシ、天降るミホツヒメ、客人としてのオオクニヌシ・・・ この地を巡る神々と、彼等を祀る祭礼には、謎が謎を呼ぶ仕掛けが隠されているらしい。 Copyright(C)HIRANO Ichiro.All rights reserved.
by uramarebito
| 2005-12-12 16:58
| 探訪
|
Trackback(1)
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Comments(1)
Tracked
from 私の旅はこんな旅
at 2006-04-14 15:18
タイトル : 青柴垣神事で気になったこと
今回の島根旅行、細かくまた載せるつもりだけど、 去年の岡山や奈良や韓国旅行など、未だアップできてない現実考えると、 先にちょっとだけ、青柴垣(あおふしがき)神事について、 気になった点を載せとくことにする。 青柴垣神事は、 天照大神の使者に国譲りを迫られた大国主が、息子の事代主に相談、事代主は、 『「この国は天つ神の御子にたてまつり給へ」といひて、 その船を踏み傾けて、天の逆手を青柴垣にうち成して、隠りたまひき』(角川『新訂 古事記』より) という神話に由来する神事。美保神社で行わ...... more
Commented
by
xiaokobamiki at 2006-04-14 15:15
はじめまして。
トラックバックさせていただきました。
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