ホームページ
カテゴリ
タグ
邪宗門
出雲
八幡
舘野泉
交響神樂
丹後
鱗宮
春夏秋冬
音色工房
衢
夢
象徴
平家
古丹波
宮澤賢治
鬼
遊び
北原白秋
別世界主義
白象
祭礼
微笑
四季
遠呂智
原風景
円空
小泉八雲
花影の小径
蜃気楼
水没伝説
神話
聖地
ケルト
天草
ヤポネシア
イソップ
星巡
湖
龍
三
ガラシャ
月
二十五
宮津
牧羊神
春
33
エキゾチシズム
秋
狂言
猿田彦
酒呑童子
精霊舟
國引
志多羅
蒲原有明
変容
ゲニウス・ロキ
鳥
天探女
海
シルクロード
鏡
将門
時ノ祀リ
風土
近代化
アヴァンギャルド
多和田葉子
空也
最新の記事
以前の記事
2024年 01月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 2023年 05月 2023年 04月 2023年 03月 2023年 02月 2023年 01月 2022年 12月 2022年 11月 2022年 10月 2022年 09月 2022年 08月 2022年 07月 2022年 06月 2022年 05月 2022年 03月 2022年 02月 2022年 01月 2021年 12月 2021年 11月 2021年 10月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 06月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 01月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 10月 2020年 09月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 10月 2018年 08月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 03月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 09月 2009年 07月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 最新のコメント
ライフログ
記事ランキング
最新のトラックバック
検索
ブログジャンル
|
靑 木 繁 畫 蒲 原 有 明 ただ見る、靑(あを)とはた金(きん)の深き調和(てうわ)。 きほへる力(ちから)はここに潮(うしほ)と湧き、 不壊(ふゑ)なるものの跫音(あのと)は天(あめ)に傳へ、 互(かたみ)に調(しら)べあやなし、響き交(かは)す。 海部(あまべ)の裔(すゑ)よ、汝等(いましら)、頸(うなじ)直(す)ぐに、 勝鬨(かちどき)高くも空(そら)にうちあげつつ、 胸肉(むなじし)張れる姿の忌々(ゆゆ)しきかな、 「自然(しぜん)」の韛(たたら)に吹ける褐(くり)の素膚(すはだ)。 瑠璃(るり)なす鱗(いろこ)の宮を嚴(いづ)に飾り、 大綿津見(おほわたつみ)や今なほ領(しら)しぬらむ。 いかしき幸(さち)の獲物(えもの)に心(こころ)足(た)らふ 汝等(いましら)見れば、げにもぞ神の族(うから)、 浪うつ荒磯(ありと)の濱を生(いき)に溢(あふ)れ、 手に手に精(くは)し銛(もり)取り、い行(ゆ)き進む。 (岩波版自撰集『有明詩抄』[昭和三年]及び河出書房刊『定本 蒲原有明全詩集』[昭和三二年]に基づく) 来る7月16日、大阪府岸和田市・自泉会館での におきまして、拙作 UMI NO SACHI・TEMPYÔ NO OMOKAGE 蒲原有明の詩に拠る; ソプラノとピアノの為の二連画(ディプティーク) Diptych for Soprano & Piano; after KAMBARA Ariake’s Poetry (2013) の第一曲、 UMI NO SACHI (2013) が関西初演を迎えます。 演奏会の詳細はこちら。 [日時] 7月16日(土) 開場12:30 開演13:00(昼公演) 開場16:30 開演17:00(夜公演) [場所] 大阪府岸和田市 自泉会館 [出演] 吉川真澄(ソプラノ) 大須賀かおり(ピアノ) [チケット] 一般/3000円 「育てる会」会員/2500円 [お問合わせ] 「育てる会」事務局:TEL 072-439-0029(「鈴なり」内 浜上和美) ソプラノ&ピアノの為の「海の幸/天平の面影」(2013)は、日本孤高の象徴派詩人・蒲原有明が同時代の二画(青木繁「海の幸」・藤島武二「天平の面影」)への讃とした同名の二詩に拠る一双の歌曲。2013年春に作曲し、同年11月第30回現音作曲新人賞本選会にて初演(ソプラノ:吉川真澄、ピアノ:堤聡子)され、富樫賞および聴衆賞を受賞しました。 「海の幸」はその第一部。 海部の裔よ、瑠璃なす鱗の宮、大綿津見や今なほ領しぬらむ・・・ 歌曲という新たな額縁の中、息吹き込まれた言葉の群れは次第に波立ち曲節を帯び、海に纏わる種々を封じた美しき詩列のあわいから、やがて忘れられた水底の秘祭が被膜を破って立ち顕われる。 今回は初めての「海の幸」単独演奏、関西初演。 吉川真澄さんの声と大須賀かおりさんのピアノによって、どんな音世界が産み出されるか、趣きある会場・自泉会館にお運びの上、ぜひ深く耳をお澄ませ下さい! * * * * * * 〜〈海の幸/天平の面影〉 プログラムノート〜 この作品は、近代日本孤高の象徴派詩人(サンボリスト)・蒲原有明(かんばらありあけ)1875-1952の詩に拠る歌曲である。テクストとなる有明の詩は、青木繁(あおきしげる)1882-1911の同名絵画「海の幸」(α)と、藤島武二(ふじしまたけじ)1867-1943の同名絵画「天平の面影」(β)に、それぞれ触発されたもの。海/天、水平/垂直、群像/肖像、鄙振/都振、益荒男(ますらを)/手弱女(たをやめ)…様々な次元で対を成す画(美術)と詩(文学)の境に、未聴の歌(音楽)を仮想・介入させることで、画・詩・歌の照応(コレスポンダンス)としての、音によるニ連画(ディプティーク)を企てた。 有明は、高踏の極みたるフランス象徴詩の洗礼を経つつも、記紀万葉の古より伝わる荘重な日本語を振い起す。その詩世界は、時の遠近法というべき巧みな語彙操作を通じて、神話的古代と同時代=近代が響き合う時空。強靭な美を誇る詩文(エクリチュール)とその行間に、母音唱(Vocalise)・咒言(Incantation)・歌唱(Lied)・朗唱(Recitation)・語謡(Sprechgesang)・朗読(Narration)と凡そ6段階に大別される多様な発声(パロール)を持って分け入り、封じられた世界に息を吹き込んで新たな生命を呼び覚まそうと試みた。日本語の淵源に纏わる神話的豊饒と文語体の生来的曲節を踏まえ、現在から光を照らし独自の方法と結ぶことで、諸時代が交響する“古くて新しい”日本語歌曲を志したものでもある。 α/βはそれぞれ独立した作品でありつつ、相互に引用・参照・註釈する連作である。おのおの楽曲の中程に到ると、αには水底乃祭祀-ミナソコノマツリ-(神楽歌・咒言による架空の祭礼)、βには異国乃音曲-トツクニノハヤシ-(失われた箜篌[くご]音楽による架空の奏楽)という、詩列に埋葬された音世界を“復元”する〈樂中樂〉が登場する。歌曲としての本筋はそれを契機に歪曲・浸蝕・解体され、詩歌そのものの根源(ルーツ)をも仄めかしながら、散け綾なす脈絡をふたたび束ね織り進む。
by uramarebito
| 2016-07-07 20:33
| 演奏会
|
Trackback
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||